佐賀県内を中心に野良猫の不妊・去勢手術をして地域に戻す「TNR活動」に取り組むボランティア団体「ハッピーボイス」(佐賀市、甲斐めぐみ代表)が、老朽化した保護シェルター(同市金立町)を新設するため、クラウドファンディング(CF)を通じて資金を募っている。4月26日まで。

 過剰繁殖で生まれる不幸な猫を生み出す連鎖を止めるための活動は、安全な捕獲(Trap)、不妊・去勢手術(Neuter)、元の場所に戻す(Return)の英語の頭文字から「TNR」と呼ばれる。「野良猫の数を抑制していく唯一の方法」として全国各地で進んでいる。

 同団体は2014年以降、獣医師団と協働して年2、3回、一斉に約200匹の手術を実施し、年単位で約1000匹のTNRを続けている。しかし、保護した猫の住まいとして08年から少しずつ手作りで建設したシェルターが老朽化。手術場所と保護施設、保護した猫の譲渡会場が完結できる新シェルターの建設を計画している。

 目標額は1000万円。CFサイト「レディーフォー」で募集している。CFの詳細はQRコードから。

 同団体は11年発足。無秩序な繁殖によって増えすぎた野良猫はふん尿や臭い、鳴き声といった地域被害が後を絶たず、周囲から疎まれる存在となっている。【竹林静】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 野良猫の新シェルター計画、保護団体がCF 手術や譲渡の会場にも