JR山手線内で寝ていた乗客を介抱しているように装って高級腕時計「ロレックス」を盗んだとして、警視庁捜査3課は18日、東京都中野区弥生町1の無職、樋口遼哉被告(25)=窃盗罪で起訴=と、愛知県一宮市木曽川町黒田九ノ通りの職業不詳、小島一輝容疑者(36)を窃盗容疑で逮捕したと発表した。

 捜査3課によると、東京都内では2023年、寝込んだ人らから金品を盗む窃盗が前年比約1・3倍の1284件認知され、半数以上は電車内での被害だったという。新型コロナウイルス禍からの経済活動の回復で、外出や飲食の機会が増えたことが影響したとみられる。

 2人の逮捕容疑は23年6月14日午前0時20分ごろ、新橋―浜松町間を走行中の山手線内で、座席で寝ていた男性(38)の左腕からロレックス1点(約100万円相当)を盗んだとしている。いずれも「話したくありません」と供述しているという。

 捜査3課によると、男性が酒に酔って寝ていたところ、樋口容疑者が介抱するふりをしながら横に座り、3秒間で腕時計を盗んだという。車内の防犯カメラの映像から、2人の関与が浮上した。小島容疑者は見張り役だったとみられる。2人は浜松町駅で降車し、その後、小島容疑者がロレックスを売却したという。【木原真希】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 JR山手線で寝ていた乗客のロレックス盗んだ疑い 男性2人逮捕