神奈川県逗子市の桐ケ谷覚市長は22日の記者会見で、高齢者の新たな移動手段を確保するため、ゴルフカートを改造した小型電動車両「グリーンスローモビリティー(GSM)」の実証実験を実施する考えを明らかにした。

 GSMは時速20キロ未満で公道を走り、環境負荷が少なく狭い路地も通行できるのが特徴。運転手を含めた乗車定員は7人という。

 逗子市は山あいを造成した街で坂道が多く、高齢者の日常の買い物や通院の足の確保が課題。実証実験は来年度に実施し、路線バスの団地の終着点から団地内を走ることを想定して数カ所の地域で実施したいという。

 一般ドライバーが自家用車に有料で利用客を乗せる「ライドシェア(相乗り)」について、桐ケ谷市長は「今すぐ取り組む課題ではない」としたうえで、「GSMはタクシーやバスの事業者と競合せず、民業圧迫はない。バス停までのつなぎ(の足)を確保すると外出しやすくなるのではないか。市内各地でGSMの実証実験を繰り返し、(市民に)周知、判断してもらう」としている。【橋本利昭】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 ゴルフカートが高齢者の新たな足に 神奈川・逗子で実証実験へ