カナダ北西部ノースウェスト準州で複数の山火事が広がり、地元当局は16日夜、州都イエローナイフと周辺地域の住民約2万2000人を対象に避難命令を出した。イエローナイフはオーロラ観光などで有名な地。火は週末までに市郊外に到達する可能性があり、当局は18日昼までに街を離れるよう求めている。

 カナダ放送協会(CBC)によると、最も近い避難者受け入れ施設は南に1100キロ以上離れている。多くの住民は乗用車で移動し、途中のガソリンスタンドなどで長い渋滞が発生した。軍用機による避難作戦も行われている。

 カナダは今年、観測史上最悪のペースで山火事が広がっている。カナダ政府が運営するカナダ山火事情報システムによると、火災シーズンの半ばである8月上旬までの焼失面積は、過去10年のシーズン全体の平均の6倍以上に及ぶ。6月にはニューヨークなど米東海岸の都市部にも煙が到達し、深刻な大気汚染の被害をもたらした。【ニューヨーク八田浩輔】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 カナダ「オーロラの街」で山火事 2万2000人に避難命令