「ワンセット3000円」の約束だったのに、請求額は84万円――。風俗店を無許可で営業したなどとして愛知県警などは24日、名古屋市中区錦3の風俗店「lounge 響」の経営者、屋代健太郎容疑者(24)ら男性5人を風営法違反(無許可営業)容疑で逮捕したと発表した。

 県警によると、屋代容疑者は通称「ケンタロウグループ」と呼ばれる風俗店を10店舗以上経営。今年1~6月末までにぼったくりの相談が74件寄せられたが、このうち約半数が同グループ店舗に関する被害相談だった。

 逮捕容疑は共謀して、愛知県公安委員会の許可を受けずに3月29日、店内で女性従業員に接待させ飲酒や食事をさせたとしている。県警は5人の認否を明らかにしていない。

 県警によると、同グループの店舗で飲食した50代の男性は客引きから「ワンセット3000円」などと説明を受けたが、飲食後は84万円を請求され、67万円を支払ったという。

 また、グループの店舗では客が飲酒し、判断能力が低下した状態で酒や食事を注文している様子を動画で撮影。客が支払いを拒むなどトラブルになった際に動画を見せて支払わせていたとみられる。

 この店舗では2~4月の3カ月間で約1500万円を売り上げていたといい、県警は売り上げの一部が暴力団の資金源になっているとみて捜査を進めている。

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 「1セット3000円」と言い84万円請求 名古屋のぼったくり店摘発