将棋の第94期棋聖戦五番勝負(産経新聞社主催)第3局が3日、静岡県沼津市で指され、藤井聡太棋聖(20)が挑戦者の佐々木大地七段(28)に107手で勝ち、対戦成績を2勝1敗として4連覇に王手をかけた。第4局は18日に新潟市で指される。

 先手番の藤井棋聖が得意とする角換わりの戦いになり、佐々木七段は玉を通常とは逆に囲う「右玉」で対抗した。藤井棋聖は、桂馬を9筋から活用したり玉を前線の守りに繰り出したりと工夫の指し回しで着実にリードを広げ、逃げ切った。

 終局後、藤井棋聖は「途中の手順に工夫の余地があったかもしれない。ここまでの3局はどれも難しい将棋だったので、しっかり振り返ってまた次局頑張りたい」と述べ、佐々木七段は「全体的に手厚く丁寧に指されてチャンスがなかった。厳しいカド番だが、気持ちを奮い立たせてフルセットに持って行きたい」と語った。【丸山進】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 藤井聡太棋聖が4連覇に王手 「工夫の余地あった」棋聖戦第3局