岐阜市にある陸上自衛隊射撃場で隊員3人が撃たれ死傷した事件から1週間を迎えた21日、現場となった陸自日野基本射撃場のゲート前には、早朝から献花に訪れる人が相次いだ。

 銃撃で全治3カ月の重傷を負った原悠介3等陸曹と縁戚関係にある近隣在住の男性(77)は「いても立ってもいられなくなり献花に来た。人間いつ何があるか分からないが、原さんはまだ25歳。あまりに気の毒だ」と声を詰まらせた。

 この射撃場で訓練した経験がある元陸上自衛官の男性(70)は、1週間の節目に献花に訪れた。事件を知ったとき、「『うそであってほしい』と思った」という。自衛隊には「一般市民が安心できる安全管理の徹底を」と求める一方、自衛隊の警務隊が捜査主体である点に触れ、「内部組織ではなかなか事件処理が難しいのではないか」と不安を口にした。

 現場近くに住む80代の女性は、事件の発生時刻に合わせて自作の造花を供えた。「一生懸命に頑張ってくれている孫世代の自衛官まで亡くなり、とても悲しい」と目を潤ませた。【太田圭介】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 「まだ25歳。あまりに気の毒」自衛隊発砲から1週間、献花相次ぐ