ふるさと納税サイト「ふるなび」を運営する株式会社アイモバイルは企業版ふるさと納税を活用し、社会課題解決と地方創生の実現を目指す『ふるさと納税地方創生協働ラボ』を設立を発表。
これに伴い、2021年12月9日 (木) にふるさと納税地方創生協働ラボローンチ発表会が開かれました。

『ふるさと納税地方創生協働ラボ』設立の背景
発足からまもなく15年を迎えるふるさと納税はその市場を拡大し続けており、2016年から開始された「企業版ふるさと納税」も税制改正により2020年の寄付額は前年比3.3倍と増加。
コロナ禍においては観光地の振興や生産者の救済等にも活用され、社会課題の解決という地方創生の新しい可能性が示されているそう。

また企業も選ばれ続ける会社であるためには社会的価値と経済的価値の両立が必要で、サステナビリティを起点とした経営が求められているといいます。

こうした背景の中でアイモバイルは産官学の連携により、企業版ふるさと納税制度と個人のふるさと納税制度を活用した社会貢献のフォーマットづくりを行う『ふるさと納税地方創生協働ラボ』を設立し、実証実験を開始。
第一弾として、米作産業の衰退・ひとり親家庭の貧困という2つの社会課題解決と地方創生、また企業のSDGsに向けての活動の課題解決を目指していくそうです。

つくばみらい市の米農家とひとり親家庭の両方に直接支援が可能
今回の実証実験の具体的な流れとしては、企業版ふるさと納税による事業支援と個人のふるさと納税による寄附がつくばみらい市の市内米作農業支援事業を通じて米生産者へ渡り、そこで生産されたお米が認定NPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」を通してひとり親家庭に提供されるという仕組みです。

個人に返礼品は返ってきませんが、寄附控除額が大きくなること、個人の一時所得にはならないこと、また社会課題の解決に対しての直接寄附が可能になることが大きな意義のある支援といえます。

米作農家とひとり親家庭の現状と今回の取り組みにおける意義
小田川市長によると、つくばみらい市の基幹産業である米作り農家の離農が進み、農業従事者の高齢化や後継者不足など危機的な状況があり、農機シェアやスマート農業の導入など新規就農者をふやす取り組みがされているそうです。

「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」理事長の赤石千衣子さんからは、コロナ禍で仕事が減少し、学校の一斉休校等で自主休業を余儀なくされるなどひとり親世帯からの相談が急増。
食べるものに困っている人が多く、食品支援プロジェクトを立ち上げたことが紹介されました。

企業も個人も受け手側も顔の見える寄附や支援が可能になり、複数の社会課題解決に関われる今回の新しいふるさと納税。
今後の活用や展開にも注目が集まりそうです。
情報提供元: WomanSmartLife
記事名:「 ふるさと納税の新たな可能性に挑戦!「ふるさと納税地方創生協働ラボ」設立