出典:「有安杏果ツイッター@ariyasu0315」より


最近、ちまたを騒がせているニュースにもっともらしい独自の統計結果を絡ませたスタイルを主流にしつつあるネットメディア『しらべぇ』が、『有安杏果、交際相手の年齢に心配の声 「なんか悲しい」「不安要素しか…」』なるタイトルの記事を配信していた。



 



人気アイドルグループ『ももいろクローバーZ』の元メンバー・有安杏果(23)が2月6日、40代後半の男性医師との交際を発表。今後は有安の個人事務所の代表も務めるそうな、この20歳以上も年齢が離れている男性との恋愛発覚に、ファンからは祝福の声があがるいっぽう、「不安要素が多すぎ」「洗脳されたのでは?」などと疑問を投げかけるメッセージも寄せられている……っていうのが、あらかたの内容である。



 



ここらへんの“ゲーノー色恋話”は、我々中高年男子にちょっぴりの夢と希望を与えてくださるだけで、それ以上の大した興味はない。が、その報道下に掲載されていた、しらべぇ編集部による「異性と付き合える年齢差」についてのアンケート調査(※全国20〜60代の男女1359人対象)で弾き出された数字は、なかなかに目を惹かれるものがあったので、今日はそれについて、アレコレと論じてみよう。



 



とりあえず、棒グラフをザッと眺めてみれば……一応は「年齢は関係ない」という回答が1位を占める計算となる。ただ、私らおじさん(あるいは、おばさん)はコレを鵜呑みにしてはいけない。よくよく凝視してみると「年齢は関係ない」の比率を稼いでいるのは、おもに40代〜60代だという、にべもない現実に気づくことができる。おそらく、この世代のヒトたちにとって、恋愛するには婚活であれ浮気であれ不倫であれ、「年齢は関係ない」ってよりは「年齢云々と贅沢言ってる場合じゃない」のほうがニュアンスとしては正確なんだろう。実際「20歳差」の回答は全世代でも5%前後だし、「15歳差」ですら辛うじて30代が10%を上回っているのみ……だったりする。



 



そもそも、「異性と付き合える年齢差」の「付き合える」といった問いかけ自体がファジーすぎるのではないか? そりゃあ「結婚」を前提としない交際や浮気・不倫とかだと“開きすぎた年齢差”から生じるジェネレーションギャップも一種の貴重なスパイスとして(転がりようによっては)プラス要素へと作用する、「熟男熟女ならではの性テクvsピチピチにハリのある若い肌」みたく利害が一致するケースだって、十分にありうるのかもしれない。



 



しかし、「結婚」をも視野に入れた交際である場合、20〜30歳レベルの年の差は……悲しいかな、大きな障害となってしまうのは否定できない。仮に「出産」の問題を棚上げしたとしても、年上側が(正しい確率で)先に死んでしまった際、単純に年下側が独りで(もしくは運良く二人のあいだに授かった子どもと一緒に)生きねばならない“残された時間”があまりにも長すぎる。どんなに仲が良かろうと……いや、仲が良ければ良いほど、その乗り越えようのない“壁”は高く高く立ちはだかってくるのだ。



 



たとえば、あと数年で還暦を迎える50代後半の私が、「年齢差は関係ない」と勇んで30歳近く年下の20代女子にプロポーズしたとする。そうなれば、決して「お金で釣る」なんてセコい発想ではないものの、やはり「キミが(残りの人生)食っていけるくらいの遺産はあるから」と、自分の死後を想定した親切心からくる一言を添えざるを得ないのである。そんな巨額の遺産、どこを穿っても出てこないんですけどね……(枯笑)。


情報提供元: citrus
記事名:「 有安杏果の20歳差婚でザワつく、男女交際の年齢差問題の複雑さ