iPhoneの音声アシスタントとしておなじみで、起動するにはホームボタンを長押しする方法が一般的な「Siri」だが、ちょっと押しただけのつもりが長押しと認識され、用もないのにSiriが起動してしまった……みたいな経験のあるヒトも多かろう。そんなアナタのために、こんな誤作動を防いで「本当に必要なときだけ」にSiriを利用できる便利な機能を紹介するコラムが、ここcitrusに掲載されていた。



 



要約すれば、



 




iPhoneには「Hey Siri」と話しかけてSiriを起動させる方法もあるので、ホームボタンによる起動をオフにして、「Hey Siri」だけをオンにし、自分の声が認識されるよう画面の指示に従って設定を行えば、誤作動なしでSiriを呼び出せる




 



……といったもので、けっこうスマホに精通した若い衆ですら案外見落としがちな“裏技”であるようだ。



 



たしかに、私もこの誤作動には散々悩まされてきたクチで、当然の事ながらこーいった複雑な設定なんて知るはずもなく、あらためてiPhoneの奥深さに驚愕と感心と敬意の念を抱いてやまない今日この頃だったりするのだけれど、じゃあ「すぐ設定変更しなきゃ!」と自身のスマホの画面をいじくるのかと言えば、そこにはいささか躊躇の想いもなくはない。



 



だって、「へい、しり!」ですよ!! あえてツッコミを入れさせていただこう。



 



「オマエはアメリカ人か!」



 



……と。とてもじゃないが、50代の私には恥ずかしくて吐けないアメリカンなセリフだし、たまたまとなりに居合わせた日本人男女が、いきなり「ヘイ、シリ!」をヤッっているさまを確認したら、それがたとえ「恥ずかしそうに…」であっても「ネイティブ並みに流暢な巻き舌風の発音」であっても、ついついおシリ(※←駄洒落)のあたりがむず痒くなってしまう。「Hey Siri」だけじゃなく、「教えてSiri」だとか「Siriごきげんいかが?」だとか「神様仏様Siri様」だとか……と文言も自由に設定できるなら「即採用!」なんですけどね(もしかすると、そういう設定だってすでにあるのかもしれない。しかし、あったらあったで相当にややこしい手順を踏まなければならなそうなので、たぶん私は早々に諦めるだろう)。



 



あと、さっき私は「この誤作動には散々悩まされてきたクチ」と書いたが、いっぽうで「その誤作動をわりと楽しんでいる」フシもなくはなかったりする。



 



たとえば、ほんの数ヶ月ほど前、ソファーに寝転びながらスマホを眺めていた私が、ふと「あ〜セックスしてー!」と独り言(※基本、孤独な文筆作業を日常の主とする私は独り言が多い)をつぶやいてしまったとき、偶然誤作動していたSiriは淡々とした機械的な女性の声で(※実際、機械なんだからしょうがない)、こう取り付く島もない応答をしてきた。



 



「もちろん、できません」



 



私の煩悩を根っこから振り払う、「もちろん」という究極の“上から目線”が突き刺さって痛い、ある意味では高次に哲学的な禅問答であった。そっかぁ……やっぱできないか……そりゃそうだわな……だから、Siri(の誤作動)は面白い。そしてクセになる?


情報提供元: citrus
記事名:「 誤作動もクセになる!? あなたは「Hey Siri」と言えますか?