「下流老人」や「老後破綻」と聞いても、どこか他人事だと考えてはいませんか。具体的に手堅い準備をしている人でも、たとえ多額の退職金をもらう予定の人でも安心できないのが現実。中には不倫や熟年離婚がきっかけで下流老人へ転落するケースもあり、残酷です。



 



 



 



■悠々自適なんて夢!? 高齢の生活困窮者は予想外に多い




例えば、70代で生活保護になる人、80歳近くになり貯金が0になってしまった人、60代で税金の滞納や多重債務に苦しむ人などなど……。私たち40代が、幼い頃に抱いていた、悠々自適の「お年寄りの生活」とはかけ離れた人が、「普通に」いるという、このことを、皆さんはどうお考えになるでしょうか?




最終的にどんな老後の生活をおくるかは、高齢者になってみないと分からないかもしれませんが、できる限りの経済的準備や健康的な身体の維持のための努力は必要になります。



 





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■不倫や熟年離婚で下流老人まっしぐら…その現実とは




熟年離婚が“下流老人”のきっかけになりうるという指摘もあります。『下流老人』(藤田孝典)の試算では、2人合わせて月々30万円の年金をもらっていた夫婦の場合、単純化して考えると、裁判や調停で労働割合が半々と認められれば、離婚後の受給額はひとりあたり約15万円。別世帯になることで家賃や水道光熱費などの固定費がかさみ、今までと同レベルの生活を維持するのはむずかしくなります。




不倫が必ずしも離婚につながるわけではありませんが、たとえば不倫した夫に対し妻が「やり直す価値がない」として熟年離婚した場合。婚姻期間が長くなるほど慰謝料は高額になりますし、財産分与の対象も多くなります。



 





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■投資に失敗、贅沢三昧… ハマりがちな退職金の落とし穴




「これまで投資にまったく興味がなかった父が、退職した途端、外貨がどうとか、不動産投資信託がどうといった話をし始めたときは驚きました」というA美さん(32歳)。



 



あるとき、A美さんが帰省すると、A美さんの父親が浮かない顔をしています。「どうしたの?」と聞くと、「まあ、別に…」と言葉を濁す父親。気になって、しつこく聞くと、ようやく投資信託の運用結果が思わしくないことを教えてくれました。




まとまった資金を持っていたために投資信託のカモになってしまったこのパターン。そのほかに、「長年働いてきたごほうび」だとして贅沢三昧が止まらなくなってしまう人や思いつきで起業してしまう人など、退職金こそ慎重な使い方が求められます。



 





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情報提供元: citrus
記事名:「 他人事ではない! 誰にでも起こり得る「下流老人」というリスク