みずみずしくシャキッとした食感がおいしいレタス。ヘルシーでダイエットにもぴったりのイメージがありますが、実際のカロリーはどのくらいあるのでしょうか?レタス1枚、1玉の場合、またレタスの種類によるカロリーの違いについて、管理栄養士が解説します。

レタスのカロリー(エネルギー)・糖質の量は?

レタスのカロリー(エネルギー)と糖質の量は以下の通りです。

レタス100gあたりのカロリーは11kcal、糖質は1.7gで、100gはレタスの葉およそ3枚分にあたります。レタス1枚の重さは約30gあり、カロリーは3kcal、糖質は0.5gです。

また、平均的な大きさのレタス1玉は約300g、芯は取り除くため廃棄率2%で可食部は294gとなります。この場合のカロリーは32kcal、糖質は5.0gです。

レタスを使う量はメニューによって異なりますが、レタスがメインのサラダであれば50~60g程度、付け合わせだと20~30g程度の量です。

ほかの野菜と比べるとカロリーは低め

レタスは野菜の中でもカロリーが低めです。ほかの野菜100gあたりのカロリーと比較してみましょう。

カロリーが低いイメージのあるきゅうりは13kcal、もやしは15kcalですが、レタスは11kcalとさらにカロリーが低くなっています。糖質を比較的多く含むにんじんは30kcal、かぼちゃは78kcalと、こちらもレタスの方がカロリーはかなり低めです。

レタスのカロリーが低いのは、水分が約96%と多く含まれるからです。シャキシャキと歯ごたえがあり、よく噛んで食べられるので満腹感が得られやすく、ダイエットにもぴったりの野菜といえるでしょう。

サラダに使われる葉物野菜とのカロリーの比較

レタスと同じようにサラダに使われる葉物野菜と比較しても、レタスのカロリーは低めです。100gあたりで比較すると、以下の通りです。

この中ではサラダ菜が10kcalと一番低く、レタスは2番目に低いカロリーとなります。

サンチュは14kcal、サニーレタスは15kcal、リーフレタスは16kcalと、レタスとさほど変わりませんが、キャベツは21kcalとやや高くなります。これはレタスと比較して、キャベツの方が糖質が多く含まれるためです。

とはいっても、どれも100gたっぷり食べても10~21kcalほど。大きく気にするほどのカロリーの違いではないでしょう。

※参照:文部科学省ホームページ「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

レタスに含まれる栄養素

レタスはほかの野菜に比べると水分量が多いので「栄養豊富」とはいいにくい野菜です。ですが、野菜から摂りたいさまざまな栄養素が含まれています。

便秘の予防に欠かせない「食物繊維」

レタス100gあたり、食物繊維は1.1g含まれています。これは同じく水分の多い、きゅうりと同じ量です。

食物繊維は腸内環境を整え、便の材料にもなるため、便秘の予防や解消に役立ちます。とくに女性は食物繊維の摂取量が不足気味なので、積極的にいただきましょう。

野菜不足の方は意識して摂りたい「葉酸」

レタス100gあたり、葉酸は73μg含まれます。これはキャベツと同程度の量で、もやしの約1.8倍、きゅうりの約2.9倍の量です。

葉酸は不足すると貧血の原因となります。また不足により、動脈硬化の引き金になる血清ホモシステイン値を高くしてしまうことも知られています。

葉酸は野菜に多く含まれるため、野菜不足の方は意識して摂りたい栄養素です。

むくみや高血圧の対策に役立つ「カリウム」

レタス100gあたり、カリウムは200mg含まれます。これはきゅうりやキャベツと同じ量で、もやしと比べると約2.9倍の量です。

カリウムは摂りすぎたナトリウムを排出してくれる働きがあります。そのため塩分の摂りすぎによっておきるむくみや、高血圧の対策に役立ちます。

カリウムも野菜不足の方は不足しやすい栄養素なので、レタスなどの野菜から積極的に補いましょう。

※参照:文部科学省ホームページ「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

レタスの栄養素をムダなく摂るには?

レタスは洗ってから切るようにすることが、栄養素をムダなく摂るポイントです。

レタスに含まれるビタミンやミネラルの多くは、水溶性といって水に溶け出てしまいやすい性質を持っています。とくに切り口から流れ出てしまいやすいので、レタスは切ってから洗うのではなく、洗った後に切るようにしましょう。

また水溶性ビタミンやミネラルは熱に弱いものが多いのですが、レタスは生で食べることが多いので、その点は安心です。チャーハンやスープなどレタスを加熱して食べるときは、サッと火を通すようにすると、栄養素が壊れにくいうえにシャキシャキした食感も保てますよ。

レタスをダイエットに取り入れるときの注意点

レタスをダイエットに取り入れる際、どのような点に気をつけるとよいか、ポイントを解説します。

レタスばっかりはNG!

レタスばかり食べていると、栄養素が偏って不足してしまうことがあります。色の濃い野菜や、色んな種類の食材を一緒に食べるようにしましょう。

レタスには、色の濃い野菜に含まれるビタミンAのほか、ビタミンCやビタミンEといった栄養素が豊富ではありません。これらのビタミンには抗酸化作用があり、身体や肌の老化の原因となる活性酸素を取り除く働きがあります。

そのため、これらの栄養素が不足しないよう、サラダにはトマトやにんじん、かぼちゃなどの色の濃い野菜を取り入れてビタミンAを補ったり、砕いたアーモンドをトッピングしてビタミンEを摂ったりするとよいでしょう。またレタスばかり食べるのではなく、ときにはキャベツサラダにするなど工夫をすると、ビタミンCをしっかり摂れますよ。

ドレッシングはノンオイルがおすすめ

レタスサラダにドレッシングをたっぷりかけてしまうと、カロリーを摂りすぎてしまうことがあります。

ドレッシングは油が多く使われているため、カロリーが高くなりがちです。大さじ1杯あたりのカロリーは以下の通りです。

  • 和風ドレッシング(15g)…27kcal
  • ごまドレッシング(15g)…60kcal
  • マヨネーズ(12g)…80kcal

カロリーが気になるときは、ノンオイルタイプを選んだり、ポン酢をかけたりして食べるとカロリーカットできますよ。

ヘルシーなレタスはたっぷり食べても安心!

レタスは野菜の中でもカロリーが低く、たっぷり食べても安心です。ただし、レタスばかりでなく、さまざまな野菜を取り入れ、バランスが偏らないようにしましょう。

情報提供元: トクバイニュース
記事名:「 【管理栄養士が解説】レタスのカロリーは?1枚・1玉の場合や種類による違いも解説