掃除も洗濯もこれ1つでOK!と、人気の「オキシクリーン」。SNSでは「#オキシ漬け」といったハッシュタグも多数投稿されており、掃除・洗濯の定番品として愛用している人も多いのではないでしょうか?そんなオキシクリーンについて、性質やおすすめの使い方、日本版・アメリカ版の違いなど、改めて基本を押さえておきましょう。


オキシクリーンとは?


洗濯だけではなく、掃除にも使えることから「万能クリーナー」とも呼ばれるオキシクリーン。粉末状酸素系漂白剤に属する商品です。

酸素系漂白剤には弱アルカリ性の性質があり、酸性の性質を持つ油などの汚れに効果的。さらにしつこい茶渋落としや衣類の除菌、色物を含めた衣類の汚れ落としにも活躍します。



写真は、オキシクリーンの裏面に書かれた成分表示です。過炭酸ナトリウムと炭酸ナトリウムとありますね。過炭酸ナトリウムは、水に溶かすと炭酸ソーダと水、酸素に分解される素材のこと。さらに炭酸ナトリウムも生分解(化合物が無機物に分解されること)するため、環境に優しい商品なのです。



オキシクリーンの4つ魅力


マルチに活躍するオキシクリーンには、主に4つの魅力があります。


魅力1. 酸素パワーでガンコな汚れや臭いを簡単に落とす!


オキシクリーンの使い方はとっても簡単。お湯に溶かし、その中に汚れ物を浸け置きしたり、洗濯洗剤に加えて普通に洗うだけ。こんな簡単なステップなのに、酸素の力でガンコな汚れや衣類についたイヤな臭いを簡単に落としてくれます。


魅力2. 塩素系漂白剤特有の臭いがなく色柄物にも使える!


オキシクリーンは酸素系粉末漂白剤で、染料を脱色しにくく汚れのみを落とすので、色柄物の漂白に使えます。塩素系漂白剤にあるような、ツンとする刺激臭もありません。


魅力3. 家中の掃除や洗濯に使える!


「掃除だけ」「洗濯だけ」にしか使えないアイテムは、たくさん揃えていると収納がかさ張って大変。その点オキシクリーンが一つあれば、衣類の洗濯、キッチンやお風呂場の掃除、部屋の床掃除など家中を簡単にキレイにできます。


魅力4. 安全に使えて環境に優しい


先ほども紹介した通り、日本製のオキシクリーンで使用されている主成分は、自然界に存在する成分に分解され、食品添加物にも使用されているもの。環境にも優しい商品です。


オキシクリーンにはアメリカ版と日本版がある?違いは?


コストコなどで販売されているオキシクリーンは大箱で、パッケージも英語のみで書かれています。一方、ドラッグストアなどでは日本語表記があるパッケージのものが販売されています。


左奥が英語表記のもの、右手前が日本語表記のもの


実はオキシクリーンには、アメリカ版と日本版があります。主な違いは無香料の日本版に対してアメリカ版は香料が含まれている点。そしてアメリカ版には日本版の2つの主成分に加えて、界面活性剤が入っている点です。


アメリカ版オキシクリーンの中身


界面活性剤には、繊維の奥まで入り込む浸透作用、水と油を混じりやすくする乳化作用、粉末を水に散らす分散作用があります。この3つの力で繊維のなかの汚れを浮かせてはがすため、洗浄効果が高いのが特徴です。

オキシクリーンで使われている界面活性剤「エトキシレートアルコール」は生分解性が高く、環境に優しいとされています。ただし、衣類の洗濯に使用した場合には、十分なすすぎが必要です。

そのためとにかくガンコな汚れを手軽に落としたい場合には洗浄力に優れたアメリカ版を、より環境に優しく安全性の高いものを使いたい場合には日本版がオススメです。


どんな汚れ落としが得意なの?



オキシクリーンは弱アルカリ性の洗剤なので、酸性の汚れに特に強みを発揮します。家の中の代表的な酸性汚れには、次のようなものがあります。

・油汚れ
・衣類の皮脂汚れ・食べこぼし汚れ
・壁やテーブルについた手垢

また汚れだけではなく、生ゴミの悪臭や体臭といった、酸性の成分を持つニオイの消臭にも効果的です。


オキシクリーンの基本的な使い方は?



オキシクリーンでよく行われる浸け置き洗いは、40〜60度のお湯4Lに付属スプーン1杯のオキシクリーンを入れて混ぜ、溶液を作って使うのが基本です。

この基本の溶液を使って、実際にいくつかの汚れを落としてみましょう!


茶渋



食器の汚れ落としの中で、意外とやっかいなのが茶渋です。今回は基本の溶液を使って、洗ってみました。



軽く溶液付きのスポンジで洗っただけで、完全にしつこい茶渋が落ちました!


衣類の黄ばみ・泥汚れ


衣類の汚れの中でも、黄ばみ、泥汚れ、悪臭臭いと3拍子揃った男性用の靴下は一番の強敵です。そこで汚れの落ち方をみるために、靴下の片方だけを浸け置き洗いしてみました。



結果はご覧の通り! 左がオキシクリーンに浸け置きしたもの、右が普通に洗濯機で洗ったものです。泥汚れだけではなく、黄ばみも落ちているのが分かります。

この他、洗濯物を洗う際に洗濯機に入れるのもおすすめ。漂白はもちろん、除菌(※)にも効果を発揮してくれますよ。


SNSでも話題!「オキシ漬け」って?


インスタグラムなどを中心に、SNSで「オキシ漬け」のタグが付けられた投稿が以前から話題です。

オキシ漬けとは、ガンコな汚れを手軽に落とすために、オキシクリーン入りのお湯に浸け置きする洗い方のこと。先ほどの靴下を浸け置くのも“オキシ漬け”の一つです。



オキシ漬け用の方法は簡単で、基本の使い方と同じく40〜60度のお湯4Lに付属スプーン1杯ほど)のオキシクリーンを入れて混ぜ、そこに汚れを落としたいものを浸すだけ。今回はガンコ汚れの代表、お風呂の排水溝の部品を浸け置きしてみました。



オキシクリーンをお湯に溶かしている時にシュワシュワと泡立ったりして、ちょっと科学の実験をしているような楽しさも味わえます。



オキシ漬け1時間後の様子。浸けておくだけで汚れキレイに落ちました!


さらにガンコな汚れには「オキシペースト」がオススメ!



年季の入った汚れを簡単に落としたい時には、「オキシペースト」を使ってみましょう。オキシペーストは、オキシクリーンと、こちらも汚れ落としのマルチプレーヤー「重曹」を、ぬるま湯に混ぜて作ります。



オキシペーストの作り方はとっても簡単。オキシクリーンと重曹、40〜60度のぬるま湯を1:1:1の割合で入れて混ぜるだけ。



今回は、こすってもなかなか落ちない風呂釜の蓋の黒カビにオキシペーストを置いて、1時間放置してみました。



1時間後にオキシペーストを水で洗い流してみると……。おお!見事に黒カビが落ちています!


オキシクリーンを使用する際の注意点



オキシクリーンを安全に、効果的に使用するためには、次のような点に注意してください。

・洗濯に使用する前には、表示を十分に確認する。基本的に水洗いできない素材(ウール・ウール混紡・シルク)には使用を控える。

・革、合成皮革、エナメル、畳、ペルシャ製カーペット、大理石、宝石、金属全般、チーク材、仕上げ木材などへの使用は控える。

・ステンレス素材の物に長時間使用すると素材を傷める可能性があるので、浸け置きするときにはできるだけプラスチック素材の容器を用意する。

・アルミや塗装された金属、フッ素樹脂加工のものに使用すると変質の恐れがある。

・溶液は作り置きしない。

・使用時には部屋を十分に換気し、必ずゴム手袋を着用する。



オキシクリーンを使っても汚れが落ちない!原因は?


オキシクリーンを使っても、思ったほど汚れが落ちない。そんな場合、多くの原因は溶液のお湯の温度にあります。

オキシクリーンの主成分である過炭酸ナトリウムは、水温40〜60度の範囲が最も漂白除菌効果を発揮します(※)。そのため溶液を作る際の温度がぬる過ぎると、十分な効果が得られません。

40度はお風呂の温度程度なので、手を入れた時に少し熱く感じるくらいが目安となります。



オキシクリーンはどこで購入できるの?


アメリカ版のオキシクリーンは、「コストコ」で購入するのが価格的にも確実さでもおすすめの方法です。日本版を使いたい場合には各種通販サイトや一部のドラッグストアなどで購入できますよ。


商品情報


オキシクリーン(日本版)
内容量:1500g
メーカー希望小売価格:1,280円(税抜)


オキシクリーンは家事が苦手な人にこそおすすめ!


オキシクリーンのような特殊な洗剤は、掃除や洗濯など家事が得意な人が使うものというイメージがあるかもしれません。

しかしオキシクリーンは、憎っくき油汚れや水垢にのせたり、汚れたものを浸けたりするだけでキレイにしてくれる優れもの。むしろ家事が苦手な人、なかなか掃除をする時間がない忙しい人にこそオススメしたい一品です。

※除菌効果を発揮するのは、布製品の浸け置きの場合です(全ての菌を除菌する訳ではありません)。


情報提供元: トクバイニュース
記事名:「 今更聞けない「オキシクリーン」使い方完全版|オキシ漬け・オキシペーストの作り方も