日本国内で1300店舗以上を展開する「スターバックス コーヒー」。そんなスターバックスがたったの66店舗でしか展開していないブランドがあります。その名は「スターバックス リザーブ®」。個性豊かで希少なコーヒー豆を取り扱うスターバックスのブランドの1つといえます。前編に続く今回は、スターバックス リザーブ®の世界観について紹介します。


※価格はすべて税別 

※前編記事はこちら→「スターバックスが希少で個性的なコーヒー豆のブランドを展開する理由

ブランドの世界観は豆だけでは成立しない

スターバックスのバイヤーが世界中を飛び回って調達したスターバックス リザーブ®のコーヒー豆。その希少性から、どの豆も1~2カ月程度の期間限定販売となります。このブランドの豆を扱うのは国内約1300店舗のうちの66店舗。この66店舗では豆の販売もしていますが、「クローバー」という特別な抽出器具を設置しているので、店内でのブランド体験も可能です。注文ごとにスターバックス リザーブ®の豆を挽き、ブラックエプロンバリスタが丁寧に抽出してくれます。 

この「クローバー」以外にも、スターバックス リザーブ®は様々な抽出方法を展開。サイフォンやコーヒープレス、プアオーバー(ハンドドリップ)などの抽出法で豆のおいしさを引き出しています。 

「スターバックス リザーブ®では、個性豊かな豆、こだわりの抽出器具、経験豊かなブラックエプロンバリスタによる接客から構成される店舗でののめりこむような体験を大切にしています」。スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社コーヒースペシャリストの松田賢哉さんは、スターバックス リザーブ®を構成する要素をこう教えてくれました。


スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社コーヒースペシャリストの松田賢哉さん

スターバックス リザーブ®の体験が最も感じられるスペースが「スターバックス リザーブ バー」。バーカウンターのようなスペースで、スターバックス リザーブの豆を扱う66店舗の中でも、今回取材の東京・赤坂「東京ミッドタウン店店」や銀座にある「銀座 蔦屋書店」など全国に13店舗しかありません。


「スターバックス リザーブ バー」。このスペースを設けるのは全国でも13店舗しかない(この画像のみスターバックス提供)

昔ながらのコーヒー店でマスターと話を楽しむように、ブラックエプロンバリスタとコーヒー豆の特徴や飲み方について会話を交わし、こだわりのコーヒーをいただく…。そんな体験がリザーブ バーでは可能です。


スターバックス リザーブ バーでは、精鋭のバリスタが入れたコーヒーを楽しめる

ちなみにスターバックス リザーブ バーでの接客は、おなじみのグリーンのエプロンではなく、ブラックエプロンを身に着けたブラックエプロンバリスタが担当します。このブラックエプロンバリスタは、特に専門的なコーヒーの知識や技術を有するバリスタにだけ与えられるもので、スターバックスの全バリスタのうち、たったの10%にしか認められていません。選りすぐりの豆を精鋭のバリスタが抽出…。「のめりこむようなコーヒー体験」と松田さんが表現する意味が理解できます。

日本で更なる進化をとげるスターバックス 

いまではグローバル展開されているスターバックス リザーブ®ですが、もともとは本国であるアメリカで2010年に誕生したブランドです。その翌年日本でも登場し、現在ではグローバルとは異なる独自の商品展開をしているといいます。単なる「個性的で希少なコーヒー豆の販売」ではなく、「世界観を追求したことで、より"おもてなし"が洗練されていき、日本のコーヒー文化の中でしっかりと育っていった」と松田さんは話してくれました。 

リザーブ バーでは、エスプレッソをトニックウォーターで割った「エスプレッソ トニック」やビールとコーヒーを合わせた「コーヒー スティープ ビール」といった実に個性的な商品も提供しています。個性豊かで希少な豆を扱うとあって、かしこまった王道の提案だけかと個人的には考えていましたが、こんなにも遊び心に溢れた提案をしてくれるとは、良い意味で予想を裏切ってくれました。


「エスプレッソ トニック」。ほんのり甘みがついていて、コーヒーと炭酸との意外な相性の良さを感じる

そして来年、スターバックス リザーブの大きな動きもあります。東京・中目黒に「スターバックス リザーブ ロースタリー」がオープンします。こちらは焙煎スペースを併設した店舗で、現在アメリカ・シアトル、中国・上海の2店舗しかないのだとか。既にイタリア・ミラノ、ニューヨークのオープンが決まっており、世界で5番目の店舗が日本に誕生するとは、なんともうれしいニュースです。 

この店舗がオープンするまではまだ少し時間があるので、スターバックス リザーブのなんとも贅沢なコーヒー体験、興味を持った方はぜひまずはリザーブ バーでゆっくりとコーヒーを飲んでみてください。スターバックスに対する、コーヒーに対するイメージがより特別なものへと変わることでしょう。あとはお気に入りの豆を買って、あなたが伝道師となって家でゆっくり家族や友達と楽しんでみてはいかがでしょう。きっとこれまで以上にあなたのコーヒーの世界も広がっていくことでしょう。


スターバックス リザーブのホームユース向けのグッズ。セラミックドリッパー「スターバックス リザーブ セラミックドリッパー」(1,900円)と「スターバックス リザーブ グラスサーバー570ml」(2,000円)

情報提供元: トクバイニュース
記事名:「 スターバックスが希少で個性的なコーヒー豆ブランドを展開する理由(後編)