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「松の内」とは、お正月を祝う期間。一般的には1月1日から7日までですが、1月15日までの地域もあります。
新年を司る年神様が家に滞在している期間で、その間は門松を飾っておくので「松の内」といい、それを過ぎると「松が明ける」「松明け」「松過ぎ」といいます。
新年の挨拶を交わしたり、年賀状のやりとりをしたりするのも松の内です。
松が明けてから新年の挨拶をする場合には、「遅くなりましたが、明けましておめでとうございます」と断りを入れるか、「明けましておめでとうございます」とは言わずに「今年もよろしくお願いします」のみにするとよいでしょう。年賀状は寒中見舞いに代えて出します。
<例文>
松の内は実家で過ごす予定です。松の内に年始回りをしたいので、準備をお願いします。松が明け、正月気分も抜けました。「初鏡」とは、年が明けて初めて鏡に向かい、お化粧をすることをいいます。「初化粧」と同義語ですが、「初鏡」は鏡を見つめる眼差しまで感じ取れます。
お正月にはさまざまな最初の行いに「初」をつけて新しい年の招福を願います。おなじみの「初日の出」「初水」「初詣」「初湯」「初夢」「初笑い」「初売り」のほか、初めて家の門を出る「初門出」、初めて硯を使って文字を書く「初硯(はつすずり)」、初めて髪を結う「初髪」、初めて写真を撮る「初写真」などもあります。
それぞれに新年の希望を抱き、特別な想いを寄せているのですね。
<例文>
初鏡に新しい口紅をひきました。心新たに初鏡。きれいな眉に仕上がって、ちょっとウキウキしています。初写真を送ります。みんないい笑顔でしょ。1月は寒さの厳しいとき。二十四節気でも1月6日に小寒、1月20日に大寒を迎え、「寒」の時期=寒中となります。
この厳しい寒さを表すために、さまざまな言葉が生まれました。「厳寒」は厳しい寒さという意味です。類義語に「酷寒(こっかん)」「極寒(ごっかん)」「厳冬(げんとう)」があります。その文字から非常に寒い様子が伝わってきますが、寒さの程度が少し異なるのを感じませんか? しいていえば、厳寒<酷寒<極寒となり、厳冬は冬の厳しい寒さを表します。
これらは時候の挨拶にも使えるので、天候に応じて使い分けてみてください。
<例文>
厳寒の候、いかがお過ごしでしょうか。極寒のみぎり、体調を崩されませんようご留意ください。厳冬の折、温かくしてお過ごしください。気持ちも新たな1月は寒さが身に染みるときでもあります。始まりの月を、日本ならではの言葉で彩ってみてください。
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