今年は、200本以上のライブに出演した。それが、『M-1グランプリ2015』決勝戦進出となって結実した。“女芸人界のマツコ”安藤なつは、体重130。服は8Lサイズだ。真っ赤な上下に金髪のカズレーザーは、バイセクシャル。パーソナルな情報が多すぎるが、漫才は超一級。(伊藤雅奈子)

 __組んで3年ですが、それまで個々で活動していたんですね。

 カズレーザー「大学の1つ下に、さらば青春の光の東口(宜隆)がいて、アマチュアでお笑いをやってました。卒業してからサンミュージックの養成所に2年ぐらいいまして、ピンでやってたんですけど、辞めて、戻ってきて1、2年して、今の相方と組みました。それまではいかんせん笑いがなくて、もうスベるのに飽きちゃって(笑)。たまたま横にキャラがデカいのがいたんで、組もう! って」

 安藤「私は高校生のとき、太田プロのセミナーに行ってた子とトリオを組んでて、辞めて、21歳ぐらいのときに、西口プロレスから“受け付けをやって”って頼まれたんですよ。そしたら、ノリでリングに上がって、8年ぐらいやってまして。その間にいろいろな活動もやってて、前の女の子(松原陽子)とコンビ(ぷち観音)を組んでて、解散して今、ですね。今はラクです、相方がネタを全部書いてくれるんで。相方は、ストイック中のストイックだし」

 カズレーザー「でも、売れてないから、芸歴的には0年だね。“厚切りジェイソンの1年後輩”って言ってるもん(笑)。売れるまでは、人類の後輩だよ」

 __しかし、“M-1”でまさかの結果を生みました!

 カズレーザー「僕ら、結成したときから何も変わってないんですよ。ここ2年で、勝手にウケるようになって、笑いの量が増えてるなと感じてはいましたけど。たぶん、時代が追いついたんじゃなくて、時代が失速したと思う(笑)。漫才の質が発展しすぎて、世の中が疲れちゃって、俺らぐらいでいっか! ってなっちゃった」

 安藤「なるほど。でも、ネタ的には成長してると思うよ。カズちゃんのネタ作りとか。上から目線だけど(笑)。打率がすごい上がってる気はしてる」

 カズレーザー「準決勝に残った日、ブッチャーブラザーズのぶっちゃあ師匠から電話がかかってきて、す〜ごいたどたどしい声で、“おめでとう”って15回ぐらい噛みながら言われました(笑)。『おめでとう』の5文字を、そんな噛む? って思いましたけど、人のことであんなに喜んでくれたのが、すっごいうれしかった」

 安藤「今回、ユニクロさんがスポンサーに付いてるんで、優勝して、デカい服のコーナーを作ってもらいたいっていうのはありますけどね。入る服が、ないんで」

 __ファイナリストになれて知名度が高まると、今後、憧れの人と共演できるとか、夢がどんどん叶っていくかもしれません。

 カズレーザー「京本政樹さんとか及川光博さんとかと、ゆっくりバスに乗りながらの旅番組とか、いいですねぇ」

 安藤「ラブのほうでしょ(笑)。デートじゃん、もう」

 __バイセクシャルですもんね。

 カズレーザー「そうです、極度の面食いですけど。あっ、メイプル(のコンビ間で)は、恋愛禁止なんで」

 安藤「初めて聞いたわ、このルール」

 カズレーサー「なつさんは、性のバケモンなんで」

 安藤「バケモンじゃねぇわっ! でも、ルールはしっかり守りましょっ」

【プロフィール】安藤なつ(左) '81年1月生まれ。カズレーザー '84年7月生まれ。ともに東京都出身。今年、『第14回 漫才新人大賞』で決勝進出。12月6日の『M-1グランプリ2015』(テレビ朝日系)にファイナリストとしての出演が決定! サンミュージック所属。2012年にコンビ結成。

(次回は15年12月最終週に更新)

【記事提供:リアルライブ】
情報提供元: リアルライブ