⼤阪⼈間科学⼤学とLIXILは17日、東京・西新橋「新虎ヴィレッジ」にて、11⽉19⽇の“世界トイレデー”に向け、「答えのないドリル ニッポンのしゅくだい」を活⽤した、未来の公共トイレを考えるワークショップを行った。


 公共トイレは明るく、どんどんキレイになっていくし、便座自体も自動で開閉したり、ウォシュレット、ビデ、水流調整ができるなど最先端。消音機能の付いたトイレもあれば、子連れに配慮して個室内に乳幼児を座らせておく椅子が備わっているところもある。


 また、障碍者、高齢者、おむつを替え、オストメイト(人工肛門保有者・人工膀胱保有者)配慮設備がある「多機能トイレ」「だれでもトイレ」も普及している。


 などなど、一見すると、さまざまな人へ「優しい」トイレと思いがちだが、「本当にそうだろうか?」と、立ち止まって考え、「未来の公共トイレはこうだったらいいなぁ」というアイデアを出し合うワークショップ。


 例えば、「LGBTの人は、男女どっちのトイレにも入りづらく、かといって身体的な障がいがあるわけではないので多目的トイレには入りにくい」「多機能トイレを利用したい人が利用できない」「オストメイトの人は見た目は健常者だから、多機能トイレから出てきたときに、障害者や高齢者の人から睨まれた」「そもそも誰でもトイレの数が少ない」など、高齢者、障害者、LGBTの人からすると、まだまだ問題点・改善点は山積。



 そこで、イベントには男子車いすバスケットボール元日本代表主将の根木慎志氏を始め、⼤阪⼈間科学⼤学の学生、LGBT、母親・父親と子供たちなど30人ほどが3班に分かれて、アイデアを出し合った。


 根木氏は、「障がい者用トイレは広くなければダメという規定の概念をなくす作業が必要」とし、実際に、根木氏とLIXILが共同で開発した「障がい者用トイレ」が、会場となった新虎ヴィレッジにある。


 それは、アコーディオン式のドアにし、便座をドアと並行に。車いすは個室外に止め、便座まで歩いて入る。すると、個室自体は広くなくても済むというもの。


 根木氏は、「100人いれば100のアイデアがあり、トイレがワクワクする場所になる」と、活発な意見がでるように、促した。


 1時間の活発な意見交換の後、発表となったが、奇しくも3班とも方向性は一緒で、入り口は男女、LGBT、高齢者、障害者の別をなくし、中で機能ごとの個室を設置する。出るまでの時間を知らせる。個室が足りない問題としてワンフロア全部トイレなんていうアイデアもあった。


 


 


 


根木氏とLIXILが共同で開発した「障がい者用トイレ」


根木氏とLIXILが共同で開発した「障がい者用トイレ」





 


 


 


 












       ワンフロアが全てトイレ








情報提供元: News Lounge