絵本の雑誌「月刊MOE」の今月号の特集は、「大人からの絵本」。おすすめの絵本が300冊紹介されておりますが、中でも気になったのが、表紙にもなっている満島ひかり様の絵本のセレクトでございます。

 

ちなみに、巻頭にはひかり様の「お気に入り絵本」に関するインタビューが掲載されております。

 

 

実は、ひかり様は幼い頃から相当な数の絵本を読んでいたとのこと。

 

さらに余談ですが、実弟で俳優の満島真之介様の親友が、注目の若手絵本作家、長田真作様でございます。そんな何かと絵本との縁の深いひかり様ですが、そのインタビューによると…。ひかり様が子供の頃、満島家には、ものすごい数の絵本があったとのこと。子供部屋には、壁一面の本棚があり、そこに絵本がぎっしり並んでいたとか。ひかり様は、共働きで忙しい母親に代わって弟や妹達にその絵本を読んであげていたそうです。

 

さらに、ひかり様が小学2年の時、初めてお芝居をした演目、つまりデビュー作が絵本の「おたまじゃくしの101ちゃん」だったのでございます。

 

また今でも、書店に行くと絵本コーナーに立ち寄ったり、図書館で子供たちと並んで絵本を読むこともあるんだそうです。満島様の詳しい絵本情報は是非、月刊MOEでご確認くださいませ。

 

本誌の中で、満島様は何冊か好きな絵本を紹介されておりますが、なかでも、「この人、ほんとに好きなんだな」と思ったのが、是非、大人に読んでもらいたいこちらの絵本でございます!

 

「ままです すきです すてきです」(作:谷川俊太郎 絵:タイガー立石)

 

谷川俊太郎様は、みなさんよくご存じだと思いますが、タイガー立石様をご存じでしょうか…。「とらのゆめ」という絵本が絵本マニアの間では有名なのですが、こちらは絵本というより、難解なアートという感じの一冊。こちらも是非、読んで頂きたい一冊でございます。

 

ちなみに、タイガー立石様は、超簡潔に説明させて頂くと…。観光芸術と称して日本的なポップ・アートを次々と発表。その後、漫画家になり、赤塚不二夫様とお互いに影響を与え合いつつ、ナンセンスな笑いを世に送り出し、1969年に突然、漫画家を辞め、イタリアへ移住。本格的なアート活動に。そして1982年に帰国。帰国後、絵本などの活動を開始。そんな方でございます。

 

そんなタイガー様が、谷川様とコンビを組んだ作品が、「ままです すきです すてきです」でございます。タイトルを聞くと、母親との心温まる物語かと想像される方もいるかもしれませんが、実はこちら、「しりとり絵本」でございます。

 

ただし、だだのしりとり絵本ではございません。しりとり絵本なのに、とにかくシュールなのです。まず、ページをめくるとドアの前でベルを押そうとしているオニの子ども。そこから、しりとりはスタート。

 

最初の2Pのテキスト(文章)は、「たぬき」、「きつね」、「ねこ」、「こあら」、「らくだ」、「だちょう」だけ。いったい、ここにどんな絵が描かれていると思いますでしょうか…。このページだけではありません。全編、しりとりです。全編、不思議な世界が広がった絵本でございます。絵本というより、「しりとり」という作品名のアート作品でございます。是非、大人に体験して頂きたい一冊です。

 

ちなみに、馬場のぼる様の「ぶたたぬききつねねこ」も、有名なしりとり絵本ですが、こちらと読み比べてみるのも、大人の絵本の楽しみ方としてはおもしろいかもしれません。(文:N田N昌)

 

情報提供元: マガジンサミット
記事名:「 女優・満島ひかりの絵本に対する熱がすごい理由