岡山県の魅力をお届けしている旅。今回のスタートは津山城跡や歴史的な町並みが残る津山市です。そこから奈義町、湯郷温泉をご紹介します。

津山市と言えば実はお肉が有名なのをご存知でしたでしょうか。肉食が禁止されていた明治以前でも、津山は全国でもまれな、健康のために食べる「養生喰い」が行われていた土地です。上質なつやま和牛はじめ、B級グルメとしては津山ホルモンうどんなどがご当地グルメとして食べられます。

津山市にある「炙り屋 ぼっけもん」は津山肉料理専門店。ここでしか味わえないさまざまなお肉料理が食べられます。特に生肉料理も豊富で、とろける美味しさのぼっけもんスペシャル丼や牛の心臓につながる大動脈部分でコリコリ食感が特徴の希少部位「よめなかせ」など津山で味わいたい肉料理がそろっています。

人気の観光スポットとして鉄道マニアが集まる「津山まなびの鉄道館」があります。国内に現存する扇形機関車庫の中で2番目の規模をほこる「旧津山扇形機関車庫」に、鉄道遺産ともなる今は走っていない昔の電車が13車両もずらりと並び圧巻です。

ディーゼル機関車も実物でDE501は日本最大級のエンジンを搭載したディーゼル機関車です。日本に1台しかない珍しい車両でわざわざ見に訪れる人もいるほどです。

その他、鉄道の歴史が知れる「あゆみルーム」や鉄道の構造が理解できる「しくみルーム」、津山の町並みをジオラマで表現してそこをミニチュアの列車が走り抜ける「まちなみルーム」があり大人から子供まで楽しめます。

車で10分ほど移動して津山の城下町として栄えた昔ながらの町並みが続く城東伝統的建造物郡保存地区を散策。江戸時代の町屋が主体となっていて、その町屋を使ったカフェやレストラン、ホテルなどもあります。

城東の一角にある「城下小宿 糀や」は国の重要文化財に指定された江戸時代創業の旧苅田酒造に付属する町屋4棟が宿泊施設としてリニューアルされています。中入り口からは想像できないほどの広さで大きいお部屋だと最大11名の宿泊が可能。

また水回りもしっかり整っていて、中庭もあるのでくつろぎ空間で充実したステイが叶います。

車で40分、続いて奈義町へ。この町にきたら訪れたいのが「奈義町現代美術館」です。アート好きはもちろんのこと、最近では作品がSNS映えすると若い女性の来場者が増えています。五感を使って体感することがコンセプトの美術館で見て触れて感じられ、写真をとることができるアートです。

今では浸透しつつあるコンセプトですが、見るだけのアートが当たり前と考えられていた30に、建築家・磯崎新プロデュースのもと世界に先駆けて、このような体感型コンセプトの美術館をつくりました。

作品は「大地」「太陽」「月」の展示室にある3つ。これまでの美術館では収容不可能な空間を含めた建築と作品が一体化したダイナミックな作品が見られます。

展示室「大地」には宮脇愛子「うつろひ」の作品があります。ステンレスワイヤが交差し合う空間には人も入ることができます。揺らめくワイヤが不思議な魅力を醸し出す作品です。

© 1994 Reversible Destiny Foundation

展示室「太陽」に展示されているのは荒川修作+マドリン・ギンズ「遍在の場・奈義の龍安寺・建築する身体」。平衡感覚を失うような階段を登ると現れる円筒状の空間に上下共にベンチ、シーソー、鉄棒が。左右には京都龍安寺の石庭を模したものが配置されています。

© 1994 Reversible Destiny Foundation

まるで宇宙にいるような非日常な感覚になり、空間に没入できます。また写真スポットとしてもおすすめです。

展示室「月」には岡崎和郎「HISASHI-補遺するもの」が展示されています。三日月の形の空間の壁面に配置されたのは「HISASHI」のオブジェ。音が反響する空間で五感の中でも特に耳が刺激されるアート作品です。

アート散策してお腹が空いたら美術館から車で5分ほどのところにある「Cafe&Deli CHURRO」でランチ。ナチュラルな空間で奈義ビーフを使ったハンバーグなどがいただけます。

ミンチの荒さを変えることで歯応えが出て、少しだけ豚肉を足すことによって旨味が広がる美味しいハンバーグです。

そこから車で約30分ほど移動して美作市にある湯郷温泉へ。岡山でも屈指の温泉の町で今から1200年ほど昔の平安時代、比叡山延暦寺 第三世天台座主 慈覚大師円仁が薬師如来のお告げにより文殊菩薩が化身した白鷲の導きで湯郷温泉を発見したと言われ、別名「鷲の湯」と言われています。

温泉街には足湯があったり、懐かしい昭和のおもちゃなどが見られる「あの日のおもちゃ箱 昭和館」などがあり温泉とレトロな街並みを楽しめるスポットです。

その他、足湯や庭園が楽しめる「湯の華ガーデン」もあり、若い人やファミリーにも人気。併設の「農園カフェ 湯郷」でピザなどのお食事やスイーツなどを購入すると無料で入場できます。

スイーツはプリンや季節によって異なる自家製フルーツを使ったパフェなどがあり、パフェはボリュームもたっぷり。

湯郷温泉には湯を誇る宿泊施設も多くのあるので温泉で旅の疲れを癒してみてはいかがでしょうか。

今回は2回にわけて岡山県のおすすめ観光スポットやグルメをご紹介してきました。岡山県にはこのように、地域によってまた違った魅力があります。ぜひ訪れて体験してみてください。

情報提供元: マガジンサミット
記事名:「 フォトジェニックな現代アートや鉄道マニアも集まる鉄道館と見所たっぷり!たくさんの魅力がつまった岡山県の旅 vol.2