3月13日以降、長らく続いたマスク着用の判断が個人に委ねられるようになったこともあり、これまで通りの感染症対策の観点はもちろん、住環境の空気質への注目度がさらに高まっていくことが予想されます。

三菱電機は「3年以内にリフォーム・注文住宅購入者」および「リフォーム業従事者」を対象に、住環境や住宅機能・設備に関する調査を実施。現在の住宅に不満を感じるポイントや、リフォームのプロ目線でおすすめの住宅機能などを紹介しています。

約7割が自宅の空気に不満

3年以内にリフォーム・注文住宅購入者を対象とした調査によると、リフォームや注文住宅購入をしてから3年以内にもかかわらず、41.0%の人が自宅に何らかの不満を持っていることが判明。

中でも、自宅の空気に何らかの不満を抱える人は68.8%と、約7割にのぼる結果に。「室内の暑さや寒さ」(49.3%)、「結露の発生」(37.3%)、「室内の換気時の温度変化」(29.8%)といった項目が不満の内容として多く挙げられました。

そうした室内の空気に関する不満は多いものの、検討時に「空気質を改善・向上する機能」を重視していた人はリフォーム実施者で10.3%、注文住宅購入者で14.7%と、どちらも約1割にとどまっていることも分かりました。

リフォームのプロが重視する住宅機能は?

一方で、リフォーム業従事者を対象とした調査では、リフォームのプロの視点から「見落としがちだが重要」という視点で一つだけアップグレードすべき住宅設備を聞くと、「窓・窓サッシ」(31.0%)、24時間換気システムなどの「換気機器」(18.0%)が上位に。

また、暮らしの質を上げるためにアップグレードをおすすめする住宅機能を聞くと、「断熱・遮熱機能」(78.0%)が最も高く、次いで「省エネルギー機能」(50.0%)、「空気質を改善・向上する機能」(32.0%)、「気密性を高める機能」(31.0%)などが挙げられました。

「空気質」はリフォームや注文住宅購入を行う際に重視する人が少ない実態がある反面、暮らしの質を高めるためにリフォームのプロがおすすめする住宅の機能としてはトップ3に挙げられ、意識的に目を向けるべき住宅機能であることが明らかになっています。

暮らしの質を上げるポイントは?

住宅リフォームコンサルタントの尾間紫さんは、「空気質には温度、湿度、放射温度、におい、ほこり、成分などがあり、これらの質が悪化すると健康に悪影響を与え、暮らしの質を下げることにつながります。家の中の空気質を大きく左右するのは、断熱、遮熱、気密、そして換気です。これらがしっかりと機能していれば快適な空気質を維持しやすく、また必要なエネルギーも小さくて済むので省エネ、ひいては光熱費の削減につながります」と、リフォームを通して暮らしの質を上げるポイントについて説明。

外気を入れると冬は温まった空気が冷えてしまう、夏はエアコンで冷やした空気の温度が上がってしまう、という多くの人が抱える換気の悩みに触れ、「もとより換気で快適性が下がりがちなところに、昨今の光熱費の高騰でますます換気をためらう人も少なくないことでしょう。そういった悩みを解決してくれるのが、熱交換型の換気設備です。これは換気の際に捨てられる室内の暖かさや涼しさを再利用しながら換気ができる設備です。新鮮な空気を取り入れつつ快適さを保てるので、安心して省エネに換気ができます」とアドバイスしています。

「住まいの空気の質に関する調査」調査概要

調査時期:2023年1月26日(木)~2月6日(月)
調査手法:インターネット調査
調査対象:(1) 3年以内にリフォーム・注文住宅購入者(3年以内に自宅をリフォームした男女300人、3年以内に注文住宅を購入した男女300人)、(2) リフォーム業従事者(工務店などのリフォーム従事者<リフォームのプロ>男女100人)
調査委託先:マクロミル
※本調査では、小数第2位を四捨五入しています。そのため、数字の合計が100とならない場合があります。

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情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 リフォーム・購入から3年以内でも「住宅に不満を感じる」人が4割以上、プロが薦める「暮らしの質を上げる」住宅機能とは?