魔法ワールド新シリーズ『ファンタスティック・ビースト』(通称、ファンタビ)の第2作めとなる映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』が日本の興行収入がイギリスを越え、全世界2位の大ヒットで絶賛公開中!


今作では、主人公・ニュートが恋心を寄せる真面目な魔法使い、ティナの関係にも進展が! ティナを演じるキャサリン・ウォーターストンに彼女の変化や妹のクイニーとの関係などお話を伺いました。



――ティナは登場から前作からの成長や変化をとても感じました。監督に言われたことや自分で想像した部分などあれば教えてください。


キャサリン:良い監督というのは役者の役作りにあまり干渉しないの。そういった意味でデイビット・イェーツ監督も今作で特に私達に何か言うことはなかったけれど、重要な会話は1作めを撮り始める前にすでにしていました。そこで理解を深め、役作りに関しては監督は役者に任せてくれた。



キャサリン:私は、2作めでティナを演じるにあたって他の部門の方を頼ることもしました。例えば、ティナのヘアスタイルを変えようと思ったんです。1作めはの彼女は、あまり自分のことを気にかけていない。そんなティナは年に1回くらい、自分の持っているハサミで髪を切るくらいの最低限のメンテナンスしかしなかったんじゃないかなと、私は想像していて(笑)。でも今回は彼女の人生の中で恋愛という大きな転機が訪れた。ニュートに出会って女性として目覚め、そこから自分磨きもすると考えたので、ヘアスタイルも変えたいと考えたの。そして、あのロングコートもそう。偉大なデザイナーに相談して、今作では彼女の強さやしっかりしたところをみせるために、あのコートが毎日私を助けてくれました。あのコートを着るだけで、ティナのタフさも感じながら演じられた。



――ティナは自分の信じるものに真っ直ぐに向かっていったり、今作では嫉妬心を覗かせる場面もあって素直なキャラクターだなと感じたのですが、どのように捉えていますか?


キャサリン:私としては、嫉妬とは思っていませんでした。ティナはとても悲しく傷ついていたんです。彼女は、ニュートと自分はとても良い関係が育めていたと思っていたのに、それが違っていたんだ、と思い、怒りと悲しみの感情を持っている。



キャサリン:映画の中の2人を見ていると、一緒にいることで楽しい感情が湧いてきて、大変な状況でも2人の相性からそれぞれの魔法を補ったり、危機的な場面を2人で乗り越えることができる素晴らしい体験をしてきた。これだけ2人は助け合えて気が合うのに、一緒にはなれないんだ、という思いから、彼女は落胆と失望してしまう。そういった彼女の抱えている痛みは切実だけれど、それでも彼女は自分の日々を強く生きていかなければいけないと思っているのが今作の最初の状態だと思う。



キャサリン:そこから、ニュートが婚約していたという誤解が解けて、ティナがリタと会う場面があるけれど、そこで私がとても大切にしたことは、嫉妬心を出さないこと。なぜなら、ティナは人間として大人な対応ができる良い人なので、そういった感情をあらわにしないと思ったから。ティナは確かに誤解によって苦しんだけれど、それはニュートに対して怒っていた。だからリタに会った瞬間は、むしろティナは少し恥ずかしさを感じたんじゃないかな、と考えたの。自分の愛している人が婚約していたと勘違いしていた相手に対面するということで。場合によっては反射的に他の女性のせいにしてしまう女の人もいるけれど、私とリタ役のゾーイと話し合って出てきたティナとリタの女性像は、2人とも、相手のせいにはしない女性だろうということ。例えばティナにリタが手を差し伸べて助けてくれるシーンがあるけれど、2人に今後友情が育まれるような可能性を感じられるように心がけた。この女性たちはぶつかり合うわけではなく、そういう関係になるのではないかと予想したの。



――クイニーの選択はティナにとってショッキングな展開だったと思います。


キャサリン:今作では、まだ様々な探求しきれていない部分がたくさんあるけれど、クイニーが遂げた大きな変化は私自身も次回作でどうなっていくのか、とても興味があります。ティナにとっては、クイニーを守れなかったというところで、彼女が払わなくてはいけない代償が出てくると思う。ティナは、クリーデンスを守るということに集中しすぎていて、自分の本当に身近で大切なものを見失ってしまっていた。そのティナの過ちは、今作のクライマックスでグリンデルバルドと戦っているところで多少振り返ってはいるけど、クイニーはティナにとって最も大切な人。幼いときに孤児になったときから、ティナはクイニーに対して大きな責任を感じている。ティナが望んでいるのは、クイニーの無事や安全。でも、今作でクイニーは「ティナは私の幸せを願っていない」と思っている。そのお互いの誤解やすれ違いがあるために、今回それが大きな悲劇となってしまって、結果的には、ティナが一番守りたいクイニーの身の安全が侵されてしまったんです。



――作品が公開される度にファンによりさまざまな考察が生まれますが、ティナはクイニーのように心を読める力をわずかにでも持ってはいないのでしょうか?


キャサリン:これは最初にハッキリ言っておきますが、本当に何も言われていないので私の想像になります。クイニーとティナは2人の姉妹の関係が少し陰と陽のような存在で描かれていると思う。私は実の姉と本当に仲が良くて、母に電話をしようとすると同じタイミングで電話をかけていることもあるの! まるで何か霊的に繋がりがあるのかなと思うくらい、姉妹が仲が良いと本当に同じような行動をとったり、お互いの心が通じているのではないかと思うような経験があるんです。ただ、ティナとクイニーの関係を見てみると、ティナはクイニーが今自分の心を読んでいると表情からすぐにわかったり、些細なことでもクイニーのことをよく知っているから気付けることはあると思う。けれど、今までの物語の展開を見ていくと、ティナは心を読む力を持っていないと思うわ。なぜなら、もしティナがクイニーの心を読み取ることが出来ているとしたら、クイニーがああいう状況になることがわかったはずだし、心が読めていたらクイニーを救うために他のことをしていたんじゃないかなと思うの。


――たしかにそうですね。今後の展開も楽しみにしています、ありがとうございました!


映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』は絶賛上映中。


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情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 『ファンタビ』大切にしたのはティナがあの場面で「嫉妬心を出さないこと」キャサリン・ウォーターストン インタビュー