美しく年齢を重ねることは、多くの女性の願い。いつまでも瑞々しい透明感をキープしたいですよね。



特に肌や髪の毛は誤魔化しがききにくく、年齢を感じさせやすいパーツ。それだけに、日ごろから丁寧なケアが大切です。



日常のケアにおすすめしたいのが、お米のとぎ汁の発酵水を使った方法です。最近はお米の発酵液を使ったフェイスパックや発芽玄米の発酵エキスを使った化粧品も登場していて、お米の発酵パワーに注目が集まっています。



なぜ、お米のとぎ汁の発酵水が美容に役立つのでしょうか。お米の発酵パワーについてじっくり解説します。



 

お米のとぎ汁が美肌を作るメカニズム





わたし達日本人にとって、お米はとても身近な存在。そんなお米のとぎ汁もまた昔から生活に活かされ、植木の水やりや食器の洗剤代わりに使うなど、様々な場面で用いられてきました。



でも、お米のとぎ汁に実際にはどんな働きがあるのか、知らない人がほとんどでは?



発酵生活研究科の栗生隆子(くりゅうたかこ)さんによれば、お米のとぎ汁を発酵させることがポイントになるのだとか。栗生さんの実験では、お米のとぎ汁を常温で1日置いて発酵させたところ、酸化還元値が低くなることがわかりました。



酸化還元値とは、酸化還元状態を数値で表したもの。酸化は老化の原因とも言われる状態で、酸化還元値が低いほど酸化した状態を元に戻す力が高いことになります。実験では、とぎ汁の酸化還元値はもともとプラス250ほどでしたが、発酵後はマイナス500前後まで低くなり、還元力が大幅にアップしていました。



この還元力こそが、細胞を活性化して元気にする、お米のとぎ汁の美容パワーの秘密だったのです。



 

とぎ汁を発酵させる美肌水の作り方





お米のとぎ汁の発酵水の作り方は、とても簡単です。書籍『体も家もピカピカになる「お米の発酵水」』から、美容に役立つお米の発酵水の作り方についてご紹介します。



同書では、お米をとぐ手順ごとに3種類のとぎ汁が紹介されています。1回目にといだものを「1とぎ水(ひとぎすい)」、2回目を「2とぎ水(ふたとぎすい)」、3回目を「3とぎ水(みとぎすい)」と呼び、美容ケアには3とぎ水を使います。



3とぎ水は、3種類の中でもっとも還元力が高い上に、クセがなくにおいが出にくいのが特長です。

「3とぎ水」の作り方

【材料】

・白米 2~3合



・水 適量



・保存容器(約500ml)



・ボウル



できれば無農薬のお米と浄水やミネラルウォーターを使いましょう。保存容器は洗いやすいように、口が広めのふたつきガラス容器がおすすめです。

【作り方】

1.ボウルにお米とたっぷりの水を入れて、2~3回かき混ぜながらお米の表面についたゴミや雑菌を洗い流す。



2.500ml程度の水を加え、お米を両手でおがむようにやさしくとぐ。



3.2の工程を3回繰り返し、とぎ汁を容器に移す。



※1回目の1とぎ水と、2回目の2とぎ水は、ここでは使用しないのでそのまま排水します。



4.容器にふたをして、夏場は6~12時間、冬場は12~24時間、常温で置いて完成。



冷蔵庫保存をすると還元力が落ちるので、常温保存で1~2日間で使い切るのが原則です。その前に、もしイヤなにおいがしたら、腐敗が始まっているので使用しないでください。



 

洗顔もパックもできるお米のとぎ汁パワーがスゴイ!





3とぎ水を実際に美容ケアに使ってみましょう。こちらも同書で紹介されていた美容法の中から、3つを厳選してご紹介します。

「洗顔」

3とぎ水を同量の水で半分に薄めて、顔をやさしく洗います。洗顔料なしでも汚れが落ちやすく、肌がしっとりと洗いあがります。



2~3分パックしてからやさしく洗い流せば、肌色が明るくなり、しっとりモチモチ肌に。

「ヘアケア」

3とぎ水をスプレーボトルに入れて、洗髪前に頭皮に吹きかけてマッサージすれば、毛穴から汚れが浮いてスカルプケアに。



洗髪後はドライヤーで乾かす前にスプレーすることで髪の傷み防止になります。

「ハンド&フットケア」

ハンドケアには3とぎ水をこまめにスプレーするのがおすすめ。しっとりするのにべたつかず、手の平や甲、指先のがさつき防止になります。



フットケアには3とぎ水を使った足湯がおすすめです。洗面器入れたお湯に3とぎ水を加えて足湯をすれば、足裏やかかとがしっとりする上に、血行がよくなってむくみ対策にも。



 



ただし、3とぎ水を使ったケアが全ての肌に合うとは限りません。使用前に二の腕の内側など目立ちにくい部分につけて、パッチテストをしてから使うようにしましょう。



 

新米でお腹もお肌も満足





美容のトラブルは目立つだけに、即効性を求めたくなりがち。あれこれ試すうちに、スキンケアジプシーになってはいませんか? でも、一旦加齢に傾いてしまった肌を立て直すのが簡単ではないことは、みなさん自身がよくわかっているはず。



美肌への近道は、根気よく諦めずに丁寧なケアを続けることです。



おいしい新米が店頭に並ぶこれからの季節、お腹だけでなくお肌にもぜひお米のパワーをチャージしてみてくださいね。



 



参考:『体も家もピカピカになる「お米の発酵水」』 (扶桑社ムック)/栗生 隆子
情報提供元: ANGIE
記事名:「 いつものお米が驚異の抗酸化コスメに!今すぐマネできる「発酵水」の作り方