「これが9と4分の3番線……」「ホグワーツ特急に乗れるかも!?」と、写真を見た人たちをザワつかせる投稿をTwitterにしたのは、深海四畳半さん。

 写真にはIC専用の自動改札機が2台置かれているのですが、その先は壁。まさか本当に映画同様、壁をすり抜けてホグワーツ魔法魔術学校へ……?

■ 通り抜けられない改札

 実は写真の場所は、北海道小樽市朝里1丁目にあるJR北海道の朝里駅。「通り抜けられない改札がある」と、度々インターネット上で話題になる無人駅です。

 そのため昼間に観光客がよく訪れているようす。深海四畳半さんは「この有り様が珍しいと有名なのか昼だと観光客が取り巻いていてなかなか定期を通せません」と少し困っているようすです。

 深海四畳半さんに話をうかがうと、朝里駅は無人駅ではあるものの通勤で利用される人もいるそう。駅のホームが狭く、密集して写真を撮ったりすると危険なので注意が必要だといいます。

 現在、札幌市に住んでいるという深海四畳半さん。朝里には仕事の現場の1つがあるため、7~8年ほど定期的に通っているのだとか。

 通り抜けられない自動改札機が設置される前は、「ベンチと、もっとシンプルなカードリーダーがあったように思います」とのこと。今でこそ話題になっていますが、設置された当初はそんなに驚かなかったそう。頻繁に利用していたりすると、その珍しさに逆に気づきにくいものかもしれないですね。

■ やっぱり知らない人には珍しいのかな?

 ちなみに深海四畳半さんは「ハリーポッター」をしっかりと見ていなかったので、「9と4分の3番線」や「ホグワーツ特急」のことを最近になって知ったといいます。観光客の人たちが、通り抜けられない自動改札機のところに集まって写真を撮っているので、「そんなに珍しいのか」と調べてみたらホグワーツのエピソードを見つけたそう。

 「朝里駅は、本当に寂しい海沿いの駅」と語る深海四畳半さん。かなり歩かないと一軒も店がないので、観光客の人たちはこの改札だけ見てまた電車に乗り、観光地に向かっているようです。

 一方、駅を頻繁に利用する人たちにとっては冬になると寒くて寂しい駅という印象。写真に写っているベンチは非常に狭いので、知らない人同士で座ると少し気まずくなるそうです。そのせいか、このベンチに座っている人はあまり見かけないといいます。

 今回のツイートについては「やっぱり知らない人には珍しいのかな」と、思いつきで何気なく投稿したのだとか。この投稿にはホグワーツ系のコメントの他にも、「間違えて発注した説」「これ絶対設計ミスだろ」などと疑う人もいました。

<記事化協力>
深海四畳半さん(@aMwutOwlbygyaSv

(佐藤圭亮)

情報提供元: おたくま経済新聞
記事名:「 「設計ミス?」「ホグワーツ特急に乗れる?」 無人駅の通り抜けられない改札