静岡のグルメと言えば「さわやかのハンバーグ」「富士宮やきそば」そして……そうです忘れてはいけないのが、こちら「清水のもつカレー」です。

 実は、県民でも知る人ぞ知るご当地B級グルメなのですが、バラエティー番組「秘密のケンミンSHOW」(読売テレビ・日本テレビ系)などでも紹介され、にわかに注目が集まっているソウルフード。今回はそんな「清水のもつカレー」の缶を入手しましたので早速レビューしていきます。

■ 清水もつカレー缶とは

 清水もつカレーとはそもそも「モツのカレー煮込み」のこと。もとは豚モツを「串刺し」にしたものをカレーで煮込んだもので、焼き鳥のような存在です。

 それもそのはず、静岡県の観光情報を紹介している「my旅しずおか」によると、元祖は昭和25年(1950年)創業のやきとり屋「金の字」(静岡県静岡市清水区)。初代・杉本金重氏が満州でおぼえたカレーを使い、「名古屋の土手煮をヒントに考案」したと紹介されており、それが半世紀以上にわたって清水の街に拡散していきました。

 その歴史ある「清水もつカレー」を缶にした商品が「清水もつカレー缶」。はごろもフーズ株式会社と、清水のもつカレーと居酒屋文化を研究している「清水もつカレー総合研究所」が共同開発行い、2009年4月1日に発売されました。

 今回はこの「清水もつカレー缶」を県内のサービスエリアで発見したので、すぐさま手に取り購入。レビューしていきたいと思います。

 ずっしりと重みのある「もつカレー缶」は170g。この重さだけで期待感が高まります。

■ 清水もつカレー缶の成分

 まずは「もつカレー缶」の原材料を確認。豚もつ(国産)はもちろん、かつお節エキス、しょうゆ、カレー粉、しょうが、おろしにんにく、などの素材で構成されているようです。割と和風テイストな味付けの予感がします。

 調理方法は、缶の中身を鍋にうつしてそのまま煮込むか、タッパーなどに中身をうつして電子レンジでチンをするといった感じです。

 はやる気持ちを抑え、まずは開けていきます。

■ 清水もつカレー缶を開けてみた

 缶を開けるには「缶切りが必要なんじゃないの!?」と思うかもしれませんが、心配ご無用。プルタブでパカッと開けるタイプです。非常に親切。

 中にはぎっしりと「もつカレー」が詰まっておりました。種類にもよりますが、缶詰グルメは中身がスカスカなことも多いので、ここまで中身が入っているのは好感がもてます。また、開封してすぐの時点でご想像のとおり、カレーのいい香りが漂ってくるのです。本当にこのカレー缶ずるいわ。

 そして食べ方についてですが、今回はそのままではなく、カレーライスとして食べてみます。

 まずはダイレクトにライスに「もつカレー」をON。ラップをかけてレンチンしたのですが、温めるうちに更にカレーの良い匂いが漂います。

 では、もう待ちきれないので食べていきます。

■ 清水のもつカレーを食べてみた

 カレーには福神漬だろう、ということで福神漬および七味をトッピング。「もつカレー」に「トッピング」は邪道だろ、予防線張ってんじゃないよ!と言われるのかもしれませんが、決してビビっているわけではないのです。自分はこれが好きなのです。

 スプーンで「もつ」を持ってみると、この大きさ。「もつ」が申し訳無さそうに入っている……なんてことはなく、むしろ「もつ」だけで構成されているんじゃないかと、疑いたくなるほど存在感がある「もつカレー」です。

 では、いただきます。

 うん、予想通り「和風テイスト」のもつカレーで、日本人好みの味。クセもまったくなく、もつも意外に柔らかい。もつといえば、割と噛みごたえがあるのですが、このカレーのもつは、かなり煮込まれているようで、ひとかみするだけで噛み切れます。ふわっとしているというか。食べやすい……。

 そしてスパイシーな味付けが、鼻に心地よく抜け、もつに合う。静岡県に住んでいながら、この「もつカレー」を今まで食べてこなかったことに後悔するほどです。

 そして更に後悔しなければならないことがあります。それは……本日の夕食が「カレー」ということです。なんというタイミングの悪さ。

 何はともあれ、土産としても最適な「清水もつカレー」。もし静岡で発見した方は、速攻購入してみてください。そしてまず自分で味を確かめてみて下さい。

【今回紹介した商品情報】
商品名:清水もつカレー
参考価格:483円(税込) ※筆者が購入した金額です。
販売元:はごろもフーズ

<参考>
金の字本店(静岡県観光)
清水もつカレー総合研究所

(たまちゃん)

情報提供元: おたくま経済新聞
記事名:「 静岡のソウルフード「清水のもつカレー缶」を食べてみた