先日テレビを観ていたら、ある女優さんの作る犬と猫の手作りご飯の写真が、人間の食べるご飯とほぼ見分けがつかない、という話を放送していました。



確かに美味しそう。私も観ていて見分けがつきませんでした。特に鶏肉とお豆腐と白菜のお鍋が猫用のご飯だという写真。これって我が家の夕飯のメニューと同じです。。。



猫のために手作りご飯。素晴らしいです。しかし最近大事にされているグルメな猫に限って「栄養不良」が増えているという話を聞きました。これはどういうことなのでしょうか。



 

■猫は頑固な肉食動物




猫は犬同様、何千年もの間人間と共存生活をしながら、自分の食べたい肉や魚、ネズミなどを頑固に食べ続け、犬のように家畜化に伴って「雑食」に変わることはありませんでした。



現在の猫も真性の肉食動物。基本的に完全肉食です。その理由は猫の消化器官。猫の消化器官は全体重のわずか2.8から3.5%しかありません。



一方雑食の人間は全体の10から11%が消化器官ですから、ラーメンと餃子とアイスクリーム、といった多種多様の食べ物を消化できますが、猫には無理。特に大量の炭水化物を消化する酵素や野菜などの繊維素を消化する酵素を持っていません。



猫は栄養素やビタミンを動物性の食品から摂取し、たんぱく質から充分なエネルギー補給が可能なのです。



 

■猫に必要な栄養素とは








猫に特に必要な栄養素とは、まずはたんぱく質。犬が体重1キロ当たり4.8gのたんぱく質を必要とするのに対し、猫は7gが必要だと言われています。



そして大事な栄養素がタウリン、ビタミンA、マグネシウムなどです。しかしこれらの栄養素は多く摂取すると腎臓結石などの病気を併発する可能性があり、食べさせる量はきちんと測ってあげる必要があります。



手作りご飯は美味しさと水分を摂取できる点では素晴らしいのですが、この栄養面で偏りが出てしまうと逆に猫の健康を阻害する恐れがあり、飼い主さんは栄養バランスを考えて作る必要があります。



 

■シニア猫はキャットフードが好き?








我が家の猫もそろそろ中高年。健康を考えると手作りご飯を食べさせたくなります。しかしあるブリーダーさんに聞いたところ、「猫って歳をとるとキャットフードを食べたがるね」とのこと。



その理由を考えたところ、高齢になると、少しの量で全ての栄養を取ろうとするため、総合栄養食であるキャットフードをぼそぼそと食べることが多くなるのだとか。



そのブリーダーさんは地域限定の鶏肉を取り寄せて手作りご飯をあげていたので「ちょっとショックだった。」と言っていました。





いかがですか。猫の意外なフード事情。決して手作りご飯が悪いと言っているのではありません。猫壱限定の富士山柄のフードボウルで手作りご飯を食べさせたい!しかし先日取り寄せた生の馬肉も食べてくれなかったうちの愛猫。犬に比べて猫って本当にデリケートですね。
情報提供元: 猫壱
記事名:「 グルメな猫の「栄養不良」が増えている?猫の意外なフード事情